成人の体内にあるカルシウムの多くは、骨や歯をつくる役割を果たしますが、残りは筋肉や血液、細胞膜の中に存在し、神経や筋肉の機能の維持や調整に働きかけます。
また血液の凝固やホルモンの分泌にもかかわっています。
例えば、血液中のカルシウムが不足すると、それを補うために骨に貯えられていたカルシウムが溶け出します。
そのため、骨粗鬆症を引き起こす原因にもなりかねません。
また、神経のコントロールが不十分になり、イライラするようなことにもなります。
これを予防するためには、次のような工夫をする必要があります。
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適度な運動をすることによって、骨を太くし、カルシウムがしっかり蓄られるようにします。 |
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A |
必要な所要量は、一日あたり成人男子で600〜700mg、成人女子で600mg。 |
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B |
カルシウムは、体内への吸収率が悪いため、吸収の働きを助ける魚や椎茸などに含まれる「ビタミンD」や、酢やレモンなどに含まれる「クエン酸」などと一緒に摂るようにします。 |
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C |
吸収を阻害するリンや塩分、タンパク質を摂り過ぎないようにします。 |
なお、カルシウムを多く含んだ食品には次のようなものがあります。
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乳製品 |
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牛乳(110mg) |
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魚介類 |
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カタクチイワシ 煮干し(2,200mg)、サクラエビ 素干し(2,000mg)、メザシ 焼き(320mg)、アサリの佃煮(260mg)、マアジ
焼き(65mg) |
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野菜類 |
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小松菜 茹で(150mg)、ホウレンソウ 茹で(69mg) |
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海藻類 |
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干しひじき(1,400mg)、ワカメ(820mg) |
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成人の体内には、約1kgのカルシウムがあります。
そのうち、約99%は骨の中にあり「貯蔵カルシウム」といわれ、残りの約1%については「機能カルシウム」といわれています。 |
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