ビタミンAは、脂溶性のビタミンで、俗に「目のビタミン」ともいわれています。
このビタミンAが欠乏すると、暗くなると目が見えなくなる「夜盲症」や、さらにひどくなると「眼球乾燥症」を発症する場合があります。
これは、目の網膜にある光の明暗を感じる「ロドプシン」の主成分が「ビタミンA」だからです。
そのため、一日の所要量(男性:600μc、女性:540μc)を摂取することが望ましいということになりますが、脂溶性なので、肝臓に蓄えておくことができるため、毎日の摂取は必要ありません。
但し、動物性食品に含まれる「レチノール」には、「過剰症」があるため、むやみな過剰摂取は控える必要があります。
なお、ビタミンAには、次の二種類のタイプがあります。
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体内でそのまま「ビタミンA」として働くタイプ |
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動物性食品に含まれる「レチノール(ビタミンA)」。 |
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体内で必要に応じて「ビタミンA」に変わるタイプ |
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緑黄野菜やフルーツなどに多く含まれる「α-カロテン」や「β-カロテン」。 |
また、ビタミンAを多く含む食品には、次のようなものがあります。
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肉 類 |
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鶏レバー 生(14,000μc)、豚レバー 生(13,000μc)、牛レバー 生(1,100μc) |
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魚介類 |
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ウナギの蒲焼(1,500μc)、アナゴ 蒸し(890μc) |
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野菜類 |
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モロヘイヤ 生(840μc)、ニンジン-皮むき 茹で(680μc)、ホウレンソウ 茹で(450μc)、西洋カボチャ 茹で(330μc) |
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など。
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1μc(マイクログラム)=100万分の1cです。
1mg=1/1,000c
1μg=1/1,000mg |
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動物性食品に含まれる「レチノール」を一日に1500μc以上摂取すると、頭痛や吐き気、発疹、疲労感などの症状が現れます。 |
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「カロテン」は、「過剰症」の心配がなく、体内で必要なだけ「ビタミンA」に変り、変換されないものは強力な抗酸化作用をもつため、がんや動脈硬化、老化などを予防します。 |
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「カロテン」の吸収率は、油と一緒に摂るとアップします。
そのため、野菜炒めにしたり、ドレッシングをかけたサラダなどにしていただきます。 |
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ビタミンAには、目や皮膚、咽喉の粘膜を守る働きや、また活性酸素により傷ついた細胞膜を回復する働きがあります。 |
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